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賃貸アパートの雨漏り一次報告書|管理会社がオーナーへ送る記録テンプレート

賃貸アパートの雨漏り一次報告書は、原因を急いで決める書類ではありません。

管理会社が当日確認した事実、入居者からの伝聞、未確認事項、オーナーの判断が必要な事項を分け、次の対応を止めないための記録です。

まず安全と生活への影響を確認し、応急措置・調査依頼・次回連絡の予定までを一枚にまとめましょう。修繕や売却の判断は、その後に資料をそろえて行います。

当日版|オーナーへ送る一次報告書テンプレート

メール本文、管理システム、報告書の形式は問いません。以下の欄を埋めると、原因が未確定でも状況を共有しやすくなります。

報告項目記載する内容記載時の注意
基本情報物件名、住戸、受電日時、報告者住戸・受付時刻を明記する
症状・安全確認滴下、染み、たわみ、電気設備周辺への影響確認日時と確認者を残す
初動対応入居者への案内、養生、使用制限、連絡予定実施済みと予定を分ける
原因・調査事実、伝聞、未確認事項、調査依頼先浸入経路を断定しない
判断待ち事項調査実施、応急工事、室内対応の承認要否期限と判断者を明記する
添付資料写真番号、動画、過去履歴、図面共有範囲も確認する

件名は「【一次報告/要判断】○○アパート○号室 雨漏り連絡」のように、物件・住戸・報告段階・判断の要否が分かる形にすると見落としを減らせます。

そのまま使える記載例

発生状況:○月○日○時、○号室入居者より洋室天井からの滴下について連絡を受領。

確認済み事実:○時○分、担当者が洋室天井に染みと滴下を確認。写真01〜04を添付。

入居者からの伝聞:前日夜から雨が強くなった後に滴下を認識したとの申告あり。

未確認事項:屋根、外壁開口部、配管その他の浸入・漏水経路は未確認。原因は調査後に整理予定。

当日対応:滴下部に受け容器を設置。照明・コンセント付近は使用を控えるよう案内。次回連絡は○月○日○時までに予定。

オーナー判断待ち:原因調査の実施可否、応急措置の追加要否について確認を依頼。

安全確認と入居者への一次案内

一次報告の前に、けが、感電、発火、天井材の落下など、緊急性の高い状況がないかを確認します。

  • 照明、コンセント、分電盤、家電の近くまで水が及んでいないか
  • 天井材が大きくたわみ、落下のおそれがないか
  • 滴下量が増えているか、室内で生活できない範囲があるか
  • 入居者が室内に立ち入れるか、訪問・連絡の希望日時はいつか

水濡れした家電製品は、濡れた直後に通電するとショート、異常発熱、発煙のおそれがあります。水濡れや電気設備への影響が疑われる場合は使用を止め、取扱説明書を確認のうえ、メーカー、販売店または専門家へ相談するよう案内します。NITE:浸水した家電製品から発火

オーナー(貸主)には使用・収益に必要な修繕に関する規定があり、入居者(借主)には要修繕箇所の通知に関する規定があります。ただし、修繕範囲、費用負担、補償の有無は賃貸借契約と個別事情で異なります。e-Gov法令検索:民法606条・615条

原因未確定の報告では「事実・伝聞・未確認」を分ける

室内の染みや滴下だけで「屋根からの雨漏り」とは判断できません。雨水の浸入経路のほか、配管など雨天と別の要因もあり得ます。

区分記載例残し方
確認済み事実北側洋室の天井に滴下を確認写真番号・日時・確認者を付ける
伝聞強風を伴う雨の際に再発したとの申告発言者・受領日時を記す
未確認事項外壁開口部を含め原因調査を予定原因として断定しない

「異常なし」とだけ記すのではなく、「目視した範囲では異常を確認できなかった」のように、確認範囲と限界が分かる表現にします。

賃貸アパートの雨漏りで原因調査と売却方法の比較へ進む流れを示す模式図
AI生成のイメージ・模式図:応急対応、原因調査、情報整理、売却方法の比較は分けて進めます。

調査後の追記版|調査範囲と応急措置を更新する

一次報告は送信後に完結しません。同じ管理番号で追記し、初動から修繕までの経過をつなげます。

  • 調査日時・担当者:いつ、誰が、どの部位を確認したか
  • 調査方法:目視、散水、発光液、開口確認など、実施した方法
  • 判明事項:確認できた症状や浸入・漏水経路に関する所見
  • 未確認範囲:足場、天候、入室、非破壊調査などによる限界
  • 応急措置:養生、受け容器、乾燥、使用制限の実施日時と内容
  • 次の提案:追加調査、恒久修繕、入居者への連絡予定

養生や受け容器の設置は、被害拡大や生活への影響を抑える応急対応です。浸入経路を解消する恒久修繕とは区別し、実施内容と日付を残します。

既存住宅状況調査は目視等中心の非破壊調査であり、雨漏りの浸入経路や劣化事象の原因を判定する調査とは、目的や確認範囲が異なり得ます。国土交通省:建物状況調査の結果の概要(重要事項説明用)の参考資料

工事後の完了記録|再発確認まで残す

工事を行った場合は、「工事をした」という結論だけでなく、どこに何をしたかを残します。次回の不具合対応やオーナー変更時の引継ぎに役立ちます。

  • 施工日、施工者、施工範囲、使用した工法・材料の記録
  • 着工前・施工中・完了後の写真と写真番号
  • 見積書、請求書、保証書など、保管できる書類
  • 施工後の降雨時または一定期間後の確認状況
  • 再発時に確認する部位と連絡先

再発がなかった場合も、「いつ、どの条件で、どの範囲を確認したか」を残します。確認していない期間や部位まで、再発なしと広げて記載しないことが大切です。

共有範囲と個人情報の扱い

報告写真には、住戸番号、撮影日、撮影位置が分かる管理番号を付けます。一方で、入居者の顔、私物、連絡先、室内の書類などが写る写真は、共有先を必要な関係者に限ります。

オーナー、管理会社、調査担当者、施工者で共有する資料は、目的ごとに分けます。売却検討時に媒介担当者へ渡す場合も、入居者の個人情報を含む原資料をそのまま共有せず、必要な事実・履歴を整理した資料にします。

実際の入居者対応は、賃貸借契約の内容を確認して進めます。国土交通省の賃貸住宅標準契約書は、法令上必須の書式ではないモデル契約書です。国土交通省:「賃貸住宅標準契約書」について

雨漏り発覚後に応急対応、原因調査、情報整理、売却方法の比較へ進む流れを示す模式図
AI生成の模式図:応急対応、原因調査、売却方法の判断は分けて整理します。

売却・引継ぎで使うときの注意

一次報告、調査報告、工事記録は、保有継続、修繕、売却を検討する際の共通資料になります。確認済みの事実、施工履歴、未確認事項を分けたまま引き継ぎます。

既存住宅状況調査の実施の有無や結果概要の説明には、既存住宅取引における取扱いがあります。売却時は取引類型、調査時期、資料内容を踏まえ、宅建士に確認してください。国土交通省:既存住宅状況調査技術者講習制度について

現況での売却や契約条件の扱いは、説明内容、契約文言、個別事情により異なります。契約内容に適合しない目的物については追完請求や代金減額請求に関する規定があるため、宅建士または弁護士に確認しましょう。e-Gov法令検索:民法562条・563条

よくある質問

原因が分からない当日に、オーナーへ報告してよいですか?

報告します。原因を空欄にするのではなく、確認済み事実、入居者からの伝聞、未確認事項、調査予定を分けて記載します。

写真が少ない場合、報告を待つべきですか?

緊急性がある場合は待たずに一次報告を送り、写真番号や追加確認予定を追記します。撮影できない事情があれば、その理由も残します。

修繕履歴が見つからない場合はどうしますか?

記憶で補わず「確認できた履歴なし」または「確認中」と記録します。管理会社、施工者、保管書類で確認できた範囲を後から追記します。

まとめ|一次報告書は原因を決めず、次の対応を明確にする

雨漏りの一次報告書では、症状、安全確認、入居者への案内、応急措置、写真、調査依頼、オーナー判断待ち事項、次回報告予定を整理します。

けんおうエステートは、雨漏り調査でオーナーと接する中から生まれた、調査範囲の整理、一次報告・履歴整理、修繕判断、売却相談を一つの窓口で支援する不動産サービスです。調査のみ、記録整理のみ、修繕判断、売却相談のいずれからでも、状況に応じてご相談ください。お問い合わせフォーム

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